大阪北部地震のブロック塀倒壊事故を繰り返さないために、「控え壁がない」「傾いている」などのブロック塀の補強が、公共施設はもちろん、民間建築物まで補助の対象となる補正予算が今議会で上程されました。

他市の状況を見ていると、補助の内容が大きく分かれます。

以下に記す内容は、議案可決後に策定されるであろう予定のハナシです。
既決されたものではありませんので、誤解なきようお願いします。

それは「撤去への補助」か、「撤去と設置への補助」か。

ブロック塀を全部撤去すれば、隣地との物理的な境界がなくなったり、私生活が丸見えになったりと、生活上の支障をきたすことが考えられます。

だから、設置への補助を設ける市があるわけですが、高石市の場合は「撤去のみ」。

それはなぜか。

42条2項道路の場合にブロック塀を設置すると、セットバック(道路後退)しなければならないからです。

セットバックの参照 → http://www.city.takaishi.lg.jp/business/toshikeikaku/1458786818567.html

つまりは、古いブロック塀を撤去し、新しいブロック塀を設置するさいに、敷地を減らさないといけないわけで、かつ、どれだけ減らすかを測量する費用まで負担しなければならないという問題があります。

「それを税金で補助してあげればいいじゃないか」

そういう意見が出ると思いますが、高石市のような小規模自治体には難しい問題があります。

「新しいブロック塀がセットバックして建築されているかどうかを指導できる権限」をもつのは大阪府(特定行政庁という)になります。

※人口25万人以上の市では特定行政庁となるので、自分たちで指導できる。

現時点でも、既存不適格(or 違法建築物)であるブロック塀が乱立されている現状を考えれば、府が管轄する市町村のブロック塀をすべて指導するのは困難であると考えられます。

万が一、「税金で補助されたブロック塀がセットバックされなかった」という状態ができると、「税金で違法建築物を補助した」というカタチになってしまいます。

でも、一方では、危険なブロック塀を除去して、市民に安全な通学・通行を担保させてあげたいという思いもあります。

なので、高石市は高さ60センチ以上のブロック塀の「撤去のみ」を補助する補整予算案を上程することとなったわけです。

私もいち保護者として、「ブロック塀倒壊事件は二度と繰り返させない」という強い思いがありますので、今回の補助を認めて、安全な道路を往来して欲しいと思っています。

ほんじつ申し上げたのは、その撤去後の注意点について。

レアケースかも知れませんが、補助による撤去をおこなったあと、自費でブロック塀を新設したさいに、セットバックされない可能性の指摘です。

性悪説に立った場合の話なので恐縮ですが、古いブロック塀を全部撤去した後に、土地を後退したくないという思いになって、新しいブロック塀をセットバックせずに設置してしまうケースも想定しておかなければなりません。

もちろん、これはブロック塀を撤去した後なので、危険なブロック塀を除去するブレーキとなる指摘ではありません。

補助による撤去がされた後に、同じ位置にブロック塀が設けられれば、市への批判は避けられないだろうと思います。

ただでさえ、セットバックされない住宅への批判はよく届きます。

「せっかくいいことやるんだから、脇を甘くしないように」という思いを込めて、指摘をしました。

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