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【土木】高石駅周辺のまちづくり(区画整理)@R1.12月議会

千代田1丁目と高師浜3丁目の一部は、区画整理事業として都市計画設定されていますが、当時の住民への説明不足から生じた事業への反対、財政状況の硬直化などから、当時の計画をそのまま着手するのが困難になってきています。

事業撤退もオプションの一つとして挙げられますが、

  • 国からの補助金の変換義務が生じる可能性が高いこと
  • すでに何件かの用地買収が進んでいること
  • 防災の観点からも避難路や消火活動困難区域を解消させること
  • 建築制限による建て替えが進まず駅前にもかかわらず人口減少が進んでいること
    などから撤退への課題が山積しています。

このように未着手のまま凍結している当該事業が、平成28年3月から地域住民と一緒に「まちづくり勉強会」を開催してきました。

当初は、「放置していたのに何を今更」「事業への補償が不明確」など厳しい意見が目立ちました。
そういった住民感情をどれぐらい受け止められたのか分かりかねますが、一定の考え方が整理されたとされる「まちづくり提案書」が議会にも示されました。

そこには、

  • 全域区画整理は難しい
  • でも、まちづくりは必要
  • 区画整理に代わる案が必要
    という基本的事項が定められたようです。

 

要は、当時の反対があった区画整理の計画を白紙にするために、代わりとなる新しい案を作る必要があるということです。

そこで、新しい案を策定する作業が現在、行われています。

 

さて、ここからが私の考えです。

事業撤退できないなら、立退等の影響や財政支出などの観点から、代わりとなる案を最小化すべきであると考えています。

 

そもそも当時の計画は、
高石南線(高石小の前の道路)を約8mから25mに拡幅する計画だったり、
高石駅前線(高石駅からバスターミナルへの道路)を約6mから16mに拡幅する計画だったり、
高石駅西側線(高石小から南下する道路)を6m未満から16mに拡幅する計画だったりします。
25m道路は南海中央線、16mは旧26号線と同じ幅の道路ですから、かなり大規模な拡幅です。現実的ではありません。

 

こういったことから地元との勉強会でまちづくりプランが作られました(下図参照)。

区画整理

 

高石南線と高石駅前線の幅員は意向調査の上、策定。
高石駅西側線は廃止。
しかし、それに代わる新設道路の必要性を(南線と駅前線の整備が見えた時)再検討。
というプランになっています。
※これは都市計画道路のみの決定なので、他にも公園整備などがプランニングされています。

あくまで住民合意によって決められていくので、私が横槍を入れるのもおかしいですが、それでも事業費などの財政支出を考えないといけないという点から、プラン自体も最小化すべきという私案を申し上げました。

 

それは、

  • 高石南線は両側に歩道整備できて、臨港線との接続に安全確保される程度
  • 高石駅前線は消防活動が可能になる程度
  • 高石駅西側線に代わる8mの道路は不要
    というのが私の個人的な考えです。

 

クドイようですが、地域にお住まいの方々の意向が優先されるべきなので、しっかりと汲み取っていただくことを前提とするよう申し添えました。

 

私自身も高校生までは当該住民だったので、この事業は他人事では考えられません。

反対のあった当時よりは、住民の意向に沿うように進められていると思いますが、それでも計画書の向こう側には、先祖から守ってきた家をどうするかという苦渋の決断を迫られている方も忘れずに、当該地域の活性化を検討していただくよう結びに要望しました。