来週から、関西若手議員の会で、震災ボランティアに行ってきます。内容は、研修とボランティアですが、あまりに不勉強で行くのも時間の浪費になると云う事で、各参加者に宿題を言い渡されました。

※生半可な気持ちで現地にボランティアに行く事は、被災地にとって最大級の迷惑行為になるので、それについての思いはまた後日書きます。

 

 がれき撤去・被災者支援システム・宮城県内のNPOの支援の状況・仮設住宅の課題・県庁と被災市町村との関係・工場の被害、復旧・漁業の被害、復興・被災時のツイッター等の役割・1次補正予算の特徴・2次補正予算の留意点・農業の被害、復興・関西広域連合の役割・二重ローン・エリアメール」の政策内容と実施状況、及び課題、を各参加者が分担して調べて、現地に向かう夜行バスのなかで3時間かけて発表し合うそうです。

 面白い取り組みだけど、なかなか簡単に終わる宿題ではない。

 私は、「仮設住宅の課題」を調べて来るように、との使命が下されましたので、取り敢えず昨晩からPCをカタカタして、一定、まとまりました。

 そこで、折角なので、このブログでお知らせしようと思い立ったわけです。

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さて、こんなマスコミ報道が最近、よく露見されます。

仮設住宅、なぜか地元業者が受注できない 県とプレハブ建築協会の一括契約

さすがマスコミ。印象操作が御上手ですね。これだけ見れば、プレハブ建築協会が仮設住宅の建設を独占しているかのような印象を受ける方がおられるかも知れません。

 もちろん、地元の業者が仕事を受注し、被災地に少しでも経済復興させていくことが大切です。しかし、ことはそれ程単純な話でもないというのが、私の発表です。

 まずは、構図の説明から。災害発生後、国から住宅生産団体連合会という住宅業界の団体に、仮設住宅の供給を委託します。その委託された住宅生産団体連合会には、大手ハウスメーカーなどにより構成されており、その一部(理事)にプレハブ建築協会(プレ協)がいます。

 このプレ協という組織のなかには、仮設住宅のメーカーが加盟しており、かつ、災害発生時に仮設住宅を供給するように事前に各自治体との協定を結んでいます。こういった理由から、仮設住宅建築の主体的な役割を担うのは「プレ協」になるのです。(図1参照)

 そもそもプレ協は、今までたくさんの実績を積んできました。阪神淡路大震災や新潟中越沖地震における仮設住宅設置、トルコやコソボ、アゾーレス諸島など海外でも宿舎建設などを手掛けてきました。

 さて、そんな流石のプレ協さんも今回の東日本大震災は、なかなか対応しきれていないのが現状です。それは、あまりにも大規模であることや、政府の対応がブレたことなどが挙げられます。

 そこで、プレ協の構成メンバーである仮設建築メーカーではないハウスメーカーも、従来の生産ラインを割いて、仮設住宅の建築に補わなければならない状態で、現在作業を進めています。

 

 というわけで、プレ協も組織の全てを使って仮設住宅の供給に当たっているわけです。しかし、冷静に考えてみれば「それだけ儲かるんだからいいんじゃない」と思いませんか?私も最初はそう思いました(苦笑

 しかし、どうやら、そこまで「儲けの種」になるわけではないのです。というのも、ハウスメーカーにとっては仮設住宅の供給が本業ではないからです(本業以外の業務の収支勘定はなかなか合わない)。そして、何より、供給の見込みが大幅に下方修正されたからです。(図2参照)

 

 4月19日時点では、約70,000戸の要請をしていたのですが、6月10日時点になると、約50,000戸に縮小されました。これは、民間住宅や公営住宅が利用できるという理由から供給要請が抑えられたことによるものです。

 そういった背景もあり、今やハウスメーカーのストックヤードには生産済み、加工済みの資材が山積みになっており、廃棄処分の検討もしているというのが現状です。

 

 被災者の立場から考えれば当然ですが、仮設住宅の供給はスピード勝負です。事前に準備もしており、実績のあるプレハブ系のハウスメーカーでも四苦八苦している現状のなか、地域の業者がそうした課題を克服できるとは思いません。

 「下請けでもさせなければ可哀想」と簡単にテレビの中のコメンテーターは言いますが、現場でノウハウのない業者と一緒に仕事をすることが、どれだけ生産性と効率性を阻害するか、そんな現場感覚のない机上論、感情論だけの意見だと思います。

 

 冒頭にも書きましたが、被災された地域の業者が少しでも利益を得、それが復興に繋がればいい、と私も思います。ただ、そんな単純な発想では許されない、そんな短絡的な感情論で物事を推し量ってはいけないというのが、東日本大震災の被害の大きさなんです。

 とても良い環境とはいえないなか、メーカーの従業員さんも頑張っておられます。艱難辛苦を乗り越えて、復興を願う気持ちは同じであると思います。少なくとも、冷房の利いたスタジオで、かつ、被災しなかった私たちが、彼らを批判することは、相手の気持ちを察せずに言うことだと私は思っています。

 堕ち続けているマスコミには、もう期待はしていませんが、もう少し色んな状況を把握したうえで情報を流して欲しいものです。

 話を戻しますが、地域の業者に受注させるには、どのようなハードルを越えなければいけないかを、考えなければなりません。それが先決ですし、各メーカーは動き始めています。南三陸町では、地元の業者も参画し始めたそうです。

無責任に批判を続ける人たちはどうぞ続けてください、何も産まれませんから。私は、責任と矜持をもって仕事をしている人たちを応援し続けますし、私もそうありたいと磨き続けます。

図1

図2

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