» 2013 » 9月

 保育園に預けておられる保護者の方が、第2子出産のための育児休業期間中、第1子が一度保育園を退園しないといけないという厳しい基準が設けられていました。

 

 これは、産前産後は保育所入所基準に適合しているが、育児休業期間は適合していないことによるもので、保育所にせっかく苦労して入れることができて、周囲の環境にも慣れ始めたお子さんを、二人目の出産が原因で保育所から一時退園を余儀なくされるとのことでした。この場合、再度働き始めると、新たに入所する保育所を探さなければなりません。第2子、第3子を出産することで待機児童となってしまうリスクがあることや、一度買いそろえたバッグや体操服も無駄になってしまうという点から、この基準は「子を産み育てやすい」という目的から著しく逸脱したものであります。

 

 こういった課題に対応するために、高石市は、この育児休業取得期間においても保育が継続できるよう、第2子誕生の翌年の誕生月の末日まで保育が継続できるよう要件緩和をしています。

(年度当初の待機児童が出るような自治体は、待機児童解消の目的も求められることから、こういった要件緩和はできない傾向にある。)

 

 しかし、これでも不十分じゃないかと申し上げたのが、この質問の趣旨です。

 

 たとえば、9月ぐらいに第2子を出産なされたとします。そうすると、継続保育の1年延長で翌年の9月までは第1子を保育所に預ける事が出来るのですが、2子の入所できる保育所を9月に決めておかなければなりません。そのとき、保育所で定員が埋まっている状態だと待機児童となってしまいます。

 本市は昨年度の1歳児を除くと、ほとんどの年度当初が待機児童ゼロという実績がありますが、年度途中では幾名かの待機児童が発生してしまっている状況です。

 他市と比べても、この状況は非常に優秀な状況なのですが、私が申し上げたいのは、途中入所で待機児童が発生しているという状況、つまり途中入所という高いハードルがあるかぎり、この継続保育の要件緩和が果たしてどれぐらいの保護者のニーズを満たしているのだろうということです。

 

そこで育児休業期間後の継続保育の期間を1年プラス3月末日まで延期をしていただいて、年度当初の入所を希望できるように更なる要件緩和を要請しました。

そうすることで兄弟、姉妹同じ保育所に入所させられる可能性が高まり、保育ニーズにより対応できます。

2人目のお子さんの出産を考えておられる保護者の皆さんのご心配をひとつでも解消するのが、少子化問題に対応している行政の姿勢だと私は考えます。

文部科学省は全国学力・学習状況調査の目的を以下の3点としています。

 

・  義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。

・  そのような取り組みを通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。

・  学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる。

 

これらを要約すると、全国学力・学習状況調査の結果からPDCAサイクルを確立し、どういったものが課題として挙げられ、その解決のためのアプローチを見出し、生徒の学力向上に資することを目的としております。

PDCAサイクルを確立するなかで最も肝要なのが、客観性です。自己分析・自己評価では、どれだけ自分たちを厳しく評価したとしても客観性が乏しいため、PDCAサイクルを確立するうえでは妥当とはいい難いもの。

しかし、一方では教育という分野においては、客観的数値が算出されにくい、また、「教育は国家百年の計にある」というように、なかなかすぐに成果が出にくいという性質があります。

 そのため客観的なデータを網羅するということが困難を要するのは致し方ないと思われます。

 

 だからこそ、客観性が確保される数値化できるデータはできるだけ緻密に採取し、正確な分析が求められます。

 

さて、そこで現在おこなわれている全国学力・学習状況調査の分析が果たして正確性を確保されているのかというところを問題提起させていただきます。

 

 文部科学省は全国学力・学習状況調査を「調査目的」と位置付けておりますが、その実施対象が小学校6年生・中学校3年生のみとなっております。

 

 全国というヨコ軸でみると悉皆性が確保されているのですが、学年というタテ軸でみると小学校6年生、中学校3年生ということで抽出的になっており、経年ごとの学力が捉えられないという課題があります。

 

 実施対象の小学校6年生から中学校3年生までに4年間という空白期間があることによって、どの様な環境の変化が生徒たちの学力や運動能力に影響を与えているのかということが、正確に把握されるものではないことが指摘されています。

 例えば、学力等の伸びや低下が、中1ギャップが影響を与えているのか、それとも担当教科の先生によるものなのか、中学校3年生を迎えて学習意識が高揚していることに端を発しているのか、など。

 また、小学生においては小学校6年生までに6年間もの期間において、どの学年で学習が躓いているのか、それはクラス替えによるものなのか、生活環境によるものなのか、など。

 もちろん、現場の先生方は、その原因を肌で感じておられることと思いますが、客観的なデータを示すことによって、生徒たちの躓きの新たな気付きなどの発見が可能となります。

 

 そこで思い切った提案をしました。

小学校1年生から中学校3年生まで毎年全学年で調査テストをおこない、その経年の比較をもって正確な分析をしていただきたいと考えます。つまり、全学年の学力・学習状況調査の実施を提案しました。

 

 このように定点観測することにより、1年ごとの生徒たちの伸び率が把握でき、経年ごとに生徒たちの成長の動向を分析することが可能となります。

 先進自治体から全学年で毎年行う費用が生徒一人当たり2000円と算出されており、高石市では市内小中学校の生徒が約5000人在籍していますので、年間約1000万円の新たな支出が必要になります。

 

 ですので、一朝一夕で取り組めるものではないと認識をしておりますが、子どもたちの学力のボトムアップを図るためには先述のような毎年度ごとの小学校1年生から中学校3年生までの全学年を対象とした調査が必要だと考えます。

 

 また、これは学力だけではなく数値化できる調査項目がある限り、その伸び率を正確に把握し、分析することが可能です。たとえば、運動能力、学習環境、不登校児、いじめ件数など、多方面において分析することも必要です。

 学校の先生にも得手不得手があります。学力を伸ばすことが得意な先生もいらっしゃれば、子どもたちの生活環境を改善させることが得意な先生もいらっしゃいます。

 「学力」という一元的な客観データで先生方を評価するのではなく、様々な分野での教員の評価というものも、これからは求められてくると考えます。

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