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政経倶楽部の例会にて

木曜日のことですが、政経倶楽部大阪支部の1周年の例会において、パネルディスカッションのコーディネーターとして参加をさせていただきました。

今、大阪維新の会をはじめ、滋賀、名古屋、愛媛などで「地方から国を変える」という行動体が群れを為して誕生しています。我ら林塾の塾長である林先生も「地方議員にこそ国を変える礎となる」とインスピレーションを受け、7年前ほどに林塾を創設されました。この林塾は、1年間は塾生として学ぶという期間があります。「この指とまれ」で多くの塾生を囲い込むのではなく、少数精鋭の仲間たちと同じ釜の飯を食べ、孔子や老子などの中国思想や大和ことば、世界史観などを学び濃密な時間を過ごしていきます。

この林塾の塾生の宿泊費などにご支援をいただいているのが政経倶楽部連合会です。

 

パネリストは、岡本忠藏:京都府議会議員、畠中光成:みんなの党第8区支部長、吉田康人:前高槻市議会議員、特別講師として林英臣先生というメンバー。「地方議員が考える国家観」として、国防などの安全保障、徳育を中心とした教育改革、皇室を中心とした日本の在り方などを議論させていただきました。なかでも、岡本府議が国防についてブログで分かりやすくまとめていただいているので、コチラ(岡本忠藏HP)もご参照ください。

 

 

さて、敢えて特筆したいことは「地方から国を変える団体」についてです。この例会でも議論の焦点の一つとなったのは、大阪維新の会です。上記にも列挙しましたが、これから地方から国を変える行動が盛んになり、群雄割拠の様相を呈すことになるでしょう。しかし、その行動体のスタンスが「我々こそが」という排他的な姿勢になってしまっては求心力のある行動体とはならないでしょうし、やや独裁的かつ統制的な政治が行われてしまう危険性も孕んでいます。よって、それぞれがそれぞれの特性を活かし役割分担をこなしていかなければなりません。

 

そのなかで大阪維新の会などは、「既存政党にはないスピード感があって頼もしい」とあれば、一方で「独裁的だ」という批判的な意見もあります。私は、二つとも大阪維新の会という特性であって、どちらか一方の角度で賛否の全てを評価することは難しいし、あまりにも部分的な見解であると考えます。たしかに独裁的だけど、今の混迷している時代においては、それぐらいの勢いのある行動体による破壊活動が必要であると、私は評しています。政策的な是非よりも組織の総体としての評価ですが。

よって、ニュースや新聞などで取り沙汰されている維新の会の一挙手一投足に、いちいち賛否を論じるのは聊か早計であると思います。

 

何事も新しくするには、まずは古いものを壊さなければなりません。明治以来続く府県制度と中央集権体制、過度の西洋化。大正以来続く個人主義の蔓延。戦後においては、アメリカに押し付けられた日本国憲法、皇室という存在の希薄化など、あまりにも古い体質がそのまま残っている状態が今の日本です。それらをまずは壊さなければなりません。その役割というのが維新の会ではないでしょうか。であるならば、少々荒っぽくなってしまうでしょうし、それぐらいでなければ旧体制というものは壊れないでしょう。

 

しかし、壊したあとの再生。つまり建設革命はどのようなものであるべきか。坂元龍馬は、倒幕後のビジョンを考えていたからこそ船中八策を考えることができたのでしょう。地均しが済んだあとに、どのような建物を建てるかを今のうちからしっかりと考えておかなければなりません。今のところ、破壊後のビジョンをもっている行動体は、この国には未だ存在していないように思えます。

 

そんな新たな国家ビジョンである国是と呼ばれるものを地方議員で議論し合うパネルディスカッションが、この例会でした。有難いことにご参加いただいた皆様からも「有意義だった」とのお声を頂戴することができました。この議論の内容を煮詰めていくことも必要ですが、私たちは評論家ではなく政治家ですので、思いやビジョンを結実させてこそ、その存在を認めていただける立場です。

 

正しいことは誰でも言えます。

それを実行し、実現させなければなりません。

私が正論を主張することの為に市民の皆さまから選ばれたわけじゃありませんので。

まずは地方から実践していきます。