畑中政昭公式webサイト

外部監査制度・・・本当に要りますか?

個別外部監査制度という制度があります。

この勉強会に出席すると

 

大概、

監査委員は職員OBと議員の古株が名誉職として選ばれる

まともな監査が行われていない

だから外部監査委制度が必要

という話をよく聞きます。

これに対して、「いやいやちょっと待って下さい。」というのが今回のブログ。

 

これこそ「聞こえのいい制度の導入で問題解決を図る」思考に捉われ過ぎています。そもそも監査委員は議決が必要なんです。つまり、職員OBが名誉欲しさに監査委員についてまともな監査が行われていないならば、議会が「NO」を突き付ければいい。それだけの意思決定が議会に委ねられているのだから、堂々と行使すればいいのです。

それを「監査委員はまともな仕事をしないから外部監査が必要!」と主張してしまうと、矛盾が生じます。だって、そんな監査委員を決めたのは自分たちなんだから。

 

ちなみに、「私は反対したのに」と開き直る理屈もあまり好きではありません。議会は(残念ながら)多数決です。自分の思いを通したいならば、他の議員を巻き込み、職員を巻き込み、市長に自分の思いを伝えるチカラをつける努力をしなければなりません。「少数派」という立場は彼らなりのパフォーマンスに繋がりがちですが、それは自分の力量不足を暗に認めてしまっている顕れでもあるということを申し添えておきたいと思います。

 

さて、本題ですが、監査委員さんは低廉な報酬費で監査をやってくれます。毎月の例月出納検査、定期監査、住民による監査請求など、これらは「報酬」なのでどれだけ監査対象が増えようとも同じ価格でお仕事をこなしてくれます。一方で、外部監査は個別に費用が発生します。ですので、監査委員への報酬よりも高額になります。費用面で考えても、監査委員制度を「議会がちゃんと」活用すれば、「最小の経費で最大の効果」が得られるのです。

 

私はなにも外部監査を否定したいわけではありません。高石市にも条例設置されております。必要と判断されれば、導入すべきです。

ただ、今抱えている問題を現状の制度で解決できるのに、流行の制度を導入し、そこに解決の糸口を探すというやり方は、どうみても・・・効率悪いですよね。しかも、高額になるし。

 

社会問題を解決するのに「目新しい手法」「見たこともない手段」は一見、持て囃されがちですが、今の自分たちに与えられた採れるべき手段を全部やり切ったうえで判断しなければなりません。

 

他に頼る前に、自前で解決できるんなら、そうしましょうというお話です。