畑中政昭公式webサイト

ゴミ処理場の老朽更新問題。

■ゴミ処理場。移転ありきか、ゼロベースでの検討か。

2月3日、泉北環境整備施設組合の議会。

https://www.senbokukankyo-ichikumi.org/

高石市民、泉大津市民、和泉市民の皆様のゴミを処分している泉北クリーンセンターが10年後に更新工事を迎えます。

更新は、「同じ土地で建て替えるか」「違う土地を取得して移転するか」のどちらかを選ばないといけません。

今回の議会で提出されたのは、用地を選定するための判断材料を明らかにする委託料(13,300千円)です。

この用地選定の委託料が焦点となりました。

というのも、泉北環境の管理者である高石市長が、高石市の新年互礼会とご自身の政治活動用ビラで「ゴミ処理場の移転を視野に入れ、専門家等による検討が進められている」という言動がありました。

しかし、用地の選定は、「移転ありき」ではなく、あくまで建て替えも含めた「ゼロベース」だと泉北環境は答弁しました。

泉北環境としての阪口管理者「移転ありきでなく、ゼロベースで検討」

高石市としての阪口市長「移転を視野に入れた検討が進められている」

議会「…どっちが本当?」

ということになります。

■移転に伴う問題

移転となると、その候補地が議論の焦点になります。

泉北環境の基本構想の中間とりまとめでは、「臨海部などの北西地域一帯を有効に活用することが重要」という中間報告がされています。

臨海部となれば、和泉市からはゴミを運搬する距離がかなり遠くなるというデメリット、また、津波浸水エリア内となれば被災後にゴミの処理ができないという悲惨な状況にもなりかねません。

他の議員が「JX(エネオス)の跡地に移転するという話も聞こえてきている」という旨の発言がありました。

こういう「臨海部への移転が検討されている?」という情報が行き交っているため、議員も慎重にならざるを得ません。

このように移転でも、建て替えでもデリケートな案件になるので、情報発信も慎重にしなければなりません。

また、基本構想の「中間とりまとめ」と上に書きましたが、「最終報告」ではありません。

最終報告は3ヶ月後に完成されるので、それを待って、補正予算を組んでもいいじゃないかという指摘もあり、結果、当初予算は否決されました。

その後、行政が「用地選定の部分」を削った予算が追加議案として提出され、それについては全会一致で可決。

■情報発信をする責任

泉北環境の管理者としての発言、高石市長としての言動。

両者は同じ人とはいえ立場が違うので、首尾一貫した考えは物理的に難しいとは思いますが、それでもデリケートな案件であることから慎重に情報発信していただきたいと、私から指摘を申し上げました。

そもそも、なぜ、中間とりまとめをこの時期に公表するのか(前の議会でも公表が可能だった)、最終報告を待ってからでも予算計上できなかったのかなど、いくつかの不明な点が残りましたが、肝心なのは、「更新工事をどこで行うのが妥当か」ということ。

その客観的な情報を、まずは比較して検討を進める必要があります。

情報が恣意的になっていないか、客観性が担保されているか、可能性は網羅されているかなどの視点で、用地選定を注視してまいります。