畑中政昭公式webサイト

視察から泉北環境の課題を考える。

泉北環境の議会視察に行ってきました。

泉北環境(正式には泉北環境整備施設組合)は、和泉市、泉大津市、高石市で構成されており、ゴミ処理などの業務をしています。

わたしが学びたかったポイントは主に2点。

・施設の建て替え

・エネルギーの地産地消

泉北環境の焼却施設は、あと10年ほどで耐用年数を迎えるため、建て替えが必要となります。

また、ゴミ発電(燃やすときの蒸気による発電)で作られた電力を地域に託送する「エネルギーの地産地消」を実現させたいという個人的な政策目標があります。

※託送:発電会社などが送電網を使って送配電すること

こういったことから、先進事例の町田市と武蔵野市の調査を行ってきました。

建て替えにおける大きな問題は、工事をしているときのゴミの処理をどうするか、です。

工事をしているからといって、家やお店のゴミを受け入れないというわけにはいきません。

別の土地に新しい施設を作るのか、同じ土地で新設する場合は代替えをどうするのかなど、コストを抑えることと、近隣住民への理解を求めることが必要になります。

町田市や武蔵野市は、同じ敷地内で新設されており、新しい施設が建てられたら、古い施設は解体するという伊勢神宮の式年遷宮のような工程でした。

泉北環境の敷地だけでは難しいと思われますが、どこまで具体的な検討が進んでいるのかも確認していかねばなりません。

また、ゴミ発電におけるエネルギーの地産地消ですが、昨今の世界情勢に左右される物価高などを見ていると、その必要性は年々高まっているといえます。

というか、気付くのが遅いと言わざるを得ません。

食、エネルギー、医療、情報網(クラウド)などは、できる限り、国家で完結するべきだと私は考えているので、このゴミ発電における地産地消も挑戦していきたい大きなテーマです。

町田市の発電は、泉北環境と同様のゴミ発電に加えて、ガスコージェネレーター発電という非常時の予備発電が、武蔵野市の発電は、同じくゴミ発電に加えてバイオガス発電(生ゴミの発酵過程で発生するメタンガス)が行われていました。

発電の経営合理は、どれだけ安く、効率的に作れるかというものです。

わたしは再生可能エネルギーを推進していますが、多額なコストをかけて、少ない電力しか作られないなら、その施設は負の遺産となる可能性があります。

設備にかけるコストと、効率性をしっかりと見極めながら研究を進めます。

20年前に求められていたゴミ処理施設と、これから求められるゴミ処理施設は大きく変わります。

二酸化炭素の排出抑制、リサイクルコストのバランス、少なくなる人口への対応、エネルギーの地産地消など。

清掃工場の未来のカタチを見据えたうえで、議論を進めてまいります。

むすびに、泉北環境の職員さん、視察の段取りから随行まで、ご配慮有難うございました。

1日目、町田市
2日目、武蔵野市