映画を観て、考える。
江戸時代においては、
右派の人たちは、「日本は、他国の人間から天国のような国だと褒め称えられた。」と謂いますが、
左派の人たちは、「日本は、身分差の激しい封建制度のような国だった。」と謂います。
でも、そんな天国だと思われている国を護りたいという危機感と、身分差を失くそうという志で、高杉晋作や坂本竜馬は生まれました。
大正時代においては、
右派の人たちは、「日本は、悪平等の始まりの時代で、第一次世界大戦から世界恐慌をもたらした。」と謂いますが、
左派の人たちは、「日本は、デモクラシーによって民主性が導入された素晴らしい時代。」と謂います。
昭和時代においては、
古き善き時代の物語もあれば、
貧富の差が激しい物語もあります。
光があれば、影もある。
過去は、色褪せて美しくも観えれば、陰惨で灰色に観えることもあります。
必ず、ひとつの方向ではなく、双方向で物事が成立しています。
自分のイデオロギーに都合のいいように歴史を解釈するのではなく、
善かった政治は取り入れて、
悪かった政治は克服して。
その繰り返しが、現在を創っている。
過去の反省に学び、偉人の功績を忘れず、
先人の思いを受け継ぐ。
その連続性がなくなれば、国家ではなくなる。
この映画を観て、そんな事を改めて考えさせられました。
注)音が出ます
いい映画でした。