ハロー効果
高齢者は慢性的な疾病を患っているかも知れないから社会弱者で、母子家庭は就業困難であることから経済支援すべきで、障がい者は恒久的な就職が難しいことから生活困窮者である。
また、公務員は、無能で向上心がなく、コネ入社ばかりで、杓子定規でしか判断できず、給与以上に見合う働きをしていない。
政治家は、選挙に当選するための保身ばかりを考え、無覚悟の連中ばかりである。それだけではなく、その立場を利用し、悪徳な仕業により私腹を肥やし、国や地域の事など放ったらかしである。
上で述べたことは、往々にしてそうかも知れません。しかし、それぞれが正しいか間違っているかではなく、特徴を捉えているわけでもなく、私個人の、もしくは、同意された方の固定概念に過ぎません。
それに当てはまらない人だっているのですから。
障がい者への見舞金が改正されて久しいですが、「障がい者には補助をしなければならない」という固定概念のもと、お金のある人にもない人にも所得制限を設けずにばら撒きしていた歴史がありました。
本当に救わなければならない人たちのために使うお金、余分な補助になってしまうお金を、政策を思考する上で、余計な固定概念に捉われずに、見定めなければなりません。
そう思い続けて政治活動しているつもりですが、たまに再認識し、思い返す時もあります。
そんなお話をしたうえで、下の例文を読んでください。
ドクタースミスは、アメリカのコロラド州立病院に勤務する腕利きの外科医。 仕事中は常に冷静沈着、大胆かつ慎重で、州知事にまで信望が厚い。 ドクタースミスが夜勤をしていたある日、緊急の外来の電話が鳴った。 交通事故のケガ人を搬送するので執刀してほしいという。 父親が息子と一緒にドライブ中、ハンドル操作を誤り谷へ転落、父親は即死、子供は重態だと救急隊員は告げた。 そして重態の子供が病院に運び込まれてきた。その顔を見て、ドクタースミスは驚き、呆然自失となった。その子は、ドクタースミスの息子だったのだ。 |
さて、問題。この父子とドクタースミスはどのような関係にあるでしょうか?
これをハロー効果といいます。
この場合の、ハローとは「こんにちは」ではなく後光という意味合いで、認知心理学のひとつです。
昔、読んだ名言集のような本に「ポジティブでもなく、ネガティブでもなく、リアルに。」というフレーズを思い出しました。確か高橋歩だったような・・・。
政治判断するうえで悲観的な固定概念や余計な先入観は、ただただ害悪なものです。惑わされず、自分の基本軸を据えて、まっすぐ進まなければ。
ちなみに、上の解答は「ドクタースミスは妻」だということです。
ドクターということで、男性と想定しまいがちですね、という心理学ジョークです。