大量のソフトを詰めたいのなら、ハードの容量を増やさなければなりません。
パソコンも人間も同じです。
知識やスキルなどのソフトを求める前に、インストールされる心身(ハード)を養わなければなりません。
ウチに来る学生は、よく「政策を磨きたい」「コミュニケーション能力を向上したい」などのスキルアップを求めて、やってきます。
それらは、彼らの向上心ゆえに必要だと判断されたスキルなのでしょう。そして、それは評価できることだと思います。
しかし。
利己的で強欲な性格の持ち主が、「演説が巧く、人当たりがいい」というスキルを発揮し、政治家になれたとして、彼は社会から必要とされる仕事を果たせるでしょうか?
金銭には目がなく、社会的使命感を抱かない弁護士が、「弁証と理屈作り」というスキルだけで、困っている人たちを救うことのできる公平な仕事を果たせるでしょうか?
もちろん、それ相応のスキルがなければ、どれほどの人格者であっても、人の役に立つ仕事を果たすことは困難なのかも知れません。でも、それはスキルを鍛える努力をすればいいわけで。
まずは、心身ありきです。
小手先の知識やスキルを習得させるのではなく、徹底的に人間力を鍛えます。
ゆとりの弊害とか思考停止だとか言われますが、問題はもっと根っこの部分であり、今の学生に限ったことではありません。
そんな私と同じ思いである南出インターンとの交流会でした。
彼らにとっても、私たちにとっても、非常に有意義で濃密な時間でした。