公社清算にともなう債権放棄
本日は12月議会総務文教委員会。
土地開発公社を清算する三セク債発行に伴う債権放棄について。
高石市が債務保証している土地開発公社の「負の遺産」を清算すべき議案が審議されました。
この土地開発公社は、取得した不動産が上昇し続けた金利や移転補償費などの含み損が大きく、簿価から現在の価格の差を土地開発公社が高石市に対して代物弁済しなければなりません。
その金額は約42億円もの債権になります。
もちろん、民業への債権や取り替える余地がある債権と違い、債務保証している公社への債権なので、会計上の処理という性格は濃いものの、土地開発公社の債権管理が不十分であったことは否めません。
地価上昇が続くバブル期に必要とされた土地開発公社も今や無用の長物、高石市財政に警鐘を鳴らし続けてきたこの大きなバクダンを処理するための財源捻出のために職員給与の削減などがなされましたが、おおいに反省すべきことであり、このような過ちを二度と繰り返してはなりません。
また、公社の含み損は起債へと書き換えられるので、実質公債費比率の上昇推移が懸念されるところです。この指標がもっとも危険域に達する約10年後、規定値を上回れば高石市は財政健全化団体となり、硬直化した経営を余儀なくされます。
債権放棄したうえに健全化団体への落下は最も許されないことだと、あらためて歴史を繰り返さないよう未来の職員に警鐘を鳴らす意味でも、強く注意を促したところです。
一方で、この三セク債の発行に至るまでは、非常に険しい道のりがありました。(表現は相応しくないのですが)この起債の発行に漕ぎ着けた職員の努力にも敬意を表し、その汗を労いました。
いずれにせよ、後顧の憂いを断ち切るためには、三セク債の発行は必要不可欠です。
この議案に賛同し、賛成多数で債権放棄は可決されました。
参考程度に
「土地開発公社と三セク債について①」http://hatanakamasaaki.net/news/?p=1381
「土地開発公社の三セク債について②」http://hatanakamasaaki.net/news/?p=1385