動議に反対したのは、次の理由があるからです。
市民の声(木戸さん、山敷さん)と日本共産党(明石さんと松田さん)から提出された動議に反対した理由を書きます。
※本来、議員同士のやり取りはブログ等で書かないのが私のポリシーなのですが、市民の声のビラに「なぜ、この提案に賛成しないのか?」と書かれていたので、自分の考えを申し述べたいと思います。
市民の声のビラで書かれている理由は、「反対の議員は市長の提案権を侵害すると討論した」と書かれていますが、これ、私のことです💦。
で、その理由は、あと二つを討論で言いましたし、その前の予算委員会でも述べたのですが😅。
さて、理由は、3点あります。
① (ビラでも示されている通り)市長の予算編成権を侵害する可能性が拭いきれないこと
確かに、「増額して、これを議決することは妨げない」とありますが、長の専属事項でも予算編成権を侵害するかどうかは個別の案件で判断せざるを得ません。つまり、どちらにも決まっていません。
ちなみに、増額修正についても長と議会の間で調整がつくならば可能とも書かれています。
私は「増額修正できるんなら、どんどんしたらいいじゃないか」と思っているので、方向性は賛成ですが、その増額の内容が粗いものならば賛同できません。なぜなら、その影響を被るのは市民ですし、その財源は市税だからです。
それが次の理由です。
② 政策提案の財源すら試算されていないこと
動議には「新生児給付金」「PCR検査の公費負担」「支援物資の支給」の3つがありました。
私は委員会で、「賛同できるものも、慎重に考えねばならないものもある。財源はどれぐらいですか?」と聞いたところ「試算はしてるけど、具体的に示したら、長の予算編成権に侵害する恐れがあるから」ということで、明確な答弁はありませんでした。
(※後ほど、編成権の内容は修正されていましたが、それはそれで、余計にどちらなのか分からなくなりましたが💦)
動議とはいえ、可決されれば、それを議会の合意事項として行政に表明するわけです。
決して軽いものではありません。
その内容に「いくらかかるのか」すら分からないものに賛同できるでしょうか?
私は、やっぱりできません。
内容が100%賛同できたとしても、財源が不明なら賛同できません。
③ どうやって運用するのかも不明
例えば、PCR検査について。(内容は一部、賛成)
泉大津市のPCR検査は、トップフェローズという組織に公募型プロポーザルで委託しています。
高石市でやるなら、どういう業者をどういう手続きで選定するのか。
業者が応募するための仕様書は。
せめて、これぐらいのことは道筋が必要です。
また、濃厚接触者への支援物資の支給について。(内容は賛成)
保健所の所掌でない高石市は濃厚接触者の情報を持っているのか?
答えはNOです。
保健所から情報が降りてきているのかどうかすら不明です。
なら、どのように支援物資を支給するのでしょうか?
先鋭的に行なっているところは「手挙げ方式」らしいです。
つまり、本当に濃厚接触かどうかが分からないけど、それでも困っていたら支給する、というもの。
私はそれでもいいと思います。
特定の情報が降りて来なくても、状況を推察できる情報はあるはずです。
ちなみに、私たち高志会も同じことを要望しています。
http://hatanakamasaaki.net/news/%E7%AC%AC%EF%BC%93%E5%BC%BE%E3%81%AE%E7%B7%8A%E6%80%A5%E6%8F%90%E8%A8%80%E6%9B%B8%E3%82%92%E6%8F%90%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82/
新生児への支援金について(これは反対)
基本的に、所得制限も設けずに、現金をばら撒くのは無策の象徴だと思っています。
定額給付金もそう。
一方、高石市は子育て世帯への支援や相談体制の再構築はすでにやっています。
私はコロナ禍でサポートすべき方々は、コロナ以前から困窮している(or 陥りかけている)方々だと考えています。
(どこまで機能しているかは別として)高石市は新生児への支援金を配るよりも多額の予算をかけて、このサポート体制を整えています。
「福祉に結びつきやすいのは、バラマキではなく相談を支援に繋げる体制作り」だと考えているので、これは市と私の考えが一致しているものです。
以上の理由で、私は動議に反対しました。
決して、長の編成権を侵害するものだけではありません。
何度も言うように、議会はどんどん提案できる政策立案能力が必要です。
しかし、今回は、その立案能力がない状態でのご提案でした。
だから、反対しました。
以上、私からの説明とします。
ご覧いただき、ありがとうございました。
▼予算委員会でのやり取り(1:47:00あたりから)
▼市民の声のビラ