畑中政昭公式webサイト

高石市の人口減少を食い止めよう🍀

令和4年12月議会での一般質問で、わたしの最重要政策課題である人口減少問題をテーマにしました。

高石市の人口は減少しています。
子供達が大人になる20年後の2040年ごろには、55,635人の高石市民が15,000人以上減少し、39,994人になると予測されています(国立社会保障・人口問題研究所より)。

これからの高石市の人口減少の歯止めとなるであろう、こども達や子育て世帯の人口推計も見ていきたいと思います。
0~14歳人口は、6,415人(2020年)から4,095人(2040年)に。
20~39歳人口は、10,532人(2020年)から7,619人(2040年)に。

特に、0~14歳人口は2,320人の生徒児童が減少してしまいます。
単純計算すると、一つの年齢につき、2,320÷15=155人が平均減少します。
これを小学校の7校で割ると、1校1学年あたり22人の子供達が減るという予測になります。
ただでさえ、1クラスしかない学年があるにもかかわらず、この子供達の減少は、学校の存続に非常に大きな影響を与えます。
わたしは、小中学校は統廃合させたくないという考えを強く持っていますが、学校に通うこども達がいないのに、存続させ続けるのは難しくなります。
統廃合させたくないからこそ、この予測を覆す政策が必要で、そこにこそ高石市は挑戦していかねばならないと考えています。
そういう思いからも、4年前、私のビラを「ミライへの挑戦」と名前を変更しました。

人口減少は学校の問題だけではありません。
地域の人材が減少するわけですから、今でさえ課題になっている自治会の担い手さんがもっと少なくなります。共助の要である地域防災もこのまま保つのは難しくなるでしょう。
不足していると言われているエッセンシャルワーカーの介護ヘルパーさん、看護師さん、保育士さんも減り続けます。施設に入所できないどころか、在宅介護も難しくなるかも知れません。
消費者も減少するので、地域のお店、スーパー、コンビニもお客さんが減れば維持そのものが難しくなります。
施設やインフラの更新はもっと深刻です。建物、道路、電気、ガスなどは、これから大量に更新を迎えます。減っていく人口でその費用を支えないといけません。水道・下水道経営の効率化は、こういう問題から起こっているのです。

暗い話ばかりをしてしまいましたが、私たちが直視しなければ問題です。

このように、人口減少という社会課題は、こども達からお年寄りまで、あらゆる年齢層の政策課題に直結する問題です。
ということもあり、人口減少問題をボーリングの真ん中のピンと定めて、このピンを倒さないと他のピンも倒れてくれないという意味合いと、この問題に立ち向かっていく決意を込めて、4年前に友人にこのイラストを描いてもらいました。

繰り返しになりますが、わたしの「ミライへの挑戦」は、この暗い未来を明るい未来に変える挑戦です。

■高石市役所が今までおこなってきた努力とは?

もちろん、議会と役所がこの問題を放ったらかしにしてきたわけではありません。

私は1期目から少子化の問題を研究してきたこともあり、2期目から大々的に高石市の人口問題を取り上げた質問を続けてきました。
もちろん、他の議員さんも同様に。

▼詳しくは、過去ブログ

役所も平成27年3月に、人口減少に歯止めをかけるべく「高石市まち・ひと・しごと創生総合戦略(以下、戦略)」を策定しました。

戦略に一定の効果はあったのか、人口が減り続けてきた高石市でしたが、人口が増えた年(H28)もできてきました。
また、この戦略を実行しているからこそ、人口減少に一定の歯止めがかかっているというのが役所の見解です。
役所の職員も頑張ってくれていることが、一定の数値に表れているのは確かです。

さて、では、戦略の目標は達成されているのでしょうか。

役所の立てた戦略の基本目標は8つあり、それぞれ、出生数、20〜39歳までの転出者数、市内就業者数、市内企業従業者数、健康寿命、医療・介護連携による連携数、20〜39歳までの転入者数、60歳以上の転入者数となっています。

このうち、人口減少に直接的に関わる基本目標は3つ。
出生数、20〜39歳までの転出者数、20〜39歳までの転入者数だと私は考えます。

この基本目標の達成度(目標年度はR6)を見てみます。

出生数は、増えているものの、目標値には到達しそうにありません。
転出者数は、減らしたいのに、逆に増えてしまっています。
転入者数は、増やしたいのに、逆に減ってしまっています。

戦略はうまくいっているように思えません。
早期の見直しが必要だと、申し述べました。

■何をしないといけないのか

まずは、市役所の羅針盤(進むべき道)を定めることです。

今の役所の羅針盤は進むべき道がない、というよりは多すぎて部署によってバラバラです。

福祉は介護保険給付費や医療費の削減をするために健康施策などを。
土木は計画策定されている道路の事業化に向けた用地買収や設計などを。
防災は来たるべき南海トラフ地震に向けた対策などを。
教育は時代に合わせて変わりつつある学校教育の現場への落とし込みなどを。

それぞれが必要な政策課題ではあるものの、それぞれの分野に最適であろうとするために、市役所が一致団結して人口減少問題に向かっていません。

私は冒頭に申し上げたように、ほとんどの政策課題は人口減少というテーマで一定束ねられると考えています。

そのためには、「選ばれる街」として今までの政策を検証し直し、推進、もしくは転換をしていかねばなりません。

具体的には、

子育て世帯に選ばれる街へ
こどもがいる人の7割以上が「子育ての負担・不安」の理由として、「出費がかさむ」が最多であることが厚労省の調査で明らかになっています。
自治体がするべきことは、子育て世代へ重点的に予算を配分すること。
給食の無償化、おむつの無償配送など、子育てするうえでの負担を軽減し、産み育てやすい高石に変えなければいけません。
子育て世帯から選れるような、そんな温かい街を目指します。
企業から選ばれ、稼げる街へ
15年間も活用されていない旧図書館・市民会館跡地を稼げる拠点として官民連携で再整備します。
また、あらかじめ行政主導で整備されるものではなく、市民とのワークショップを通じて、みんなで共に創る市民共創の視点で再整備を検討しています。
年々、減収が大きくなっているふるさと納税への戦略について、人員・予算などの資源を優先的に配分し、財源不足を解消し、市民サービスの拡充に還元します。
お年寄りから選ばれる、命と健康の安全を感じられる街へ
防災無線が聞こえない、地域の担い手が減っている、買い物先まで遠いなど、くらしを取り巻く環境は、不安がつきません。
防災では、ネットや無線だけに頼らない情報発信など、一人一人の暮らしに応じた「安心の街づくり」をお届けします。
福祉バスがもっと便利になるように、前例にとらわれず、皆さんのお出かけをサポートし、少しでも不安を解消できる街づくりを推進します。

より詳細な政策は、現在作っているところです。

この人口減少問題への挑戦をさせていただくために、高石市の新しいリーダーに向けて頑張ります。

■日本こそSDGsの価値観が根付いている国

年越しそば、弥栄など、日本は過去から未来へのバトンを大事にする価値観が生活に根付いています。

私はこの「タテイト」というべき哲学が大切だと考えています。

先人や先輩方から紡がれてきたバトンを、未来にしっかりと託し、持続し続けられる自治体にしなければ、今まで頑張ってこられた市民、職員、政治家に顔向けできません。

それが私の政治哲学です。

だからこそ、この人口減少問題に立ち向かい、少しでも明るい未来に変え、あとは後世に引き継いでまいりたいと考えています。